概要
本書には、Sametime アプリケーションのビジネスカードについての情報が要約されています。ここで提供されている情報の大半は、IBM Lotus Sametime 8.0.2 インフォメーション・センターの記載事項を基にまとめたものです。
ビジネスカードは、Sametime アプリケーションではデフォルトで有効になっています。使用可能な基本要素および属性は次のとおりです。
- 写真
- 名前
- 会社
- メールアドレス
- 電話
- 住所
- 役職
ビジネスカードの情報にアクセスするには、管理特権を持つユーザーとして Sametime サーバーにログインする必要があります。「ビジネスカードのセットアップ」ページは、Sametime の「構成」セクションの下の「管理」ページから選択します (「ビジネスカードのセットアップ」)。
ビジネスカードを設定するには、ビジネスカードに表示する情報を表すフィールドを選択します。このリストを再配列するには、リストで項目を選択し、上ボタンまたは下ボタンを使用して、情報の階層内の要素を上または下に移動します (写真機能を使用する場合、写真は選択されたリストの先頭に置いてください)。
Sametime 内のビジネスカードは、Lotus Domino ディレクトリと LDAP の両方でサポートされています。上記要素の属性値は、インストール時にディレクトリ・タイプに対して行った選択に基づいて、自動的に入力されます。下記の表を参照してください。特定の製品の LDAP サーバーに固有な属性を入力する方法については、ここでは触れません。
属性名 | Lotus Domino スタイルの属性値 | LDAP スタイルの属性値 |
名前 | FirstName、MiddleInitial、LastName | cn |
役職 | JobTitle | title |
住所 | Location | postalAddress |
電話 | OfficePhoneNumber | telephoneNumber |
メールアドレス | InternetAddress | mail |
写真 |
| jpegPhoto |
会社 | CompanyName | ou |
ビジネスカードの最も単純な構成は、上記に示したものです。ほかに何もしなくても (ご使用の製品のディレクトリに固有な属性については、LDAP 属性を構成する必要があります)、写真以外の上記の情報がビジネスカードに表示されます。追加の情報が表示されるようにビジネスカードを構成することもできます。上記に表示されているのは、シングル・リポジトリです。さらに多くのフィールドを表示するには、追加のリポジトリ (デュアル・リポジトリ) を構成する必要があります。
デュアル・リポジトリのタイプ
- Lotus Domino/LDAP ディレクトリのデュアル・リポジトリ
- LDAP/Lotus Domino ディレクトリのデュアル・リポジトリ
- Lotus Domino とカスタム Lotus Notes データベースのデュアル・リポジトリ
- LDAP とカスタム Lotus Notes データベースのデュアル・リポジトリ
ユーザー情報の 1 次ストレージは、最初に説明したものであり、Lotus Domino または LDAP のいずれかです。2 次ストレージは、LDAP、Lotus Domino、またはカスタム Lotus Notes データベースのいずれかにすることができます。1 次ストレージと 2 次ストレージを同じタイプにすることはできないことに注意してください。例えば、1 次ストレージと 2 次ストレージの両方を Lotus Domino ディレクトリにすることはできません。
ビジネスカードを実行するアプリケーションは、UserInfo という名前の HTTP サーブレットです。1 次ストレージと 2 次ストレージの両方から情報をビジネスカードに取り込みます。どの構成を選択した場合でも、デュアル・リポジトリを使用しているときには、UserInfoConfig.xml ファイルを更新する必要があります。
要約:
ビジネスカードの基本情報は、Sametime サーバーのインストール時に構成した 1 次ディレクトリ、すなわち Lotus Domino または LDAP から取り込まれます。
上記の表に示されている基本情報以外の情報を含めたい場合は、2 次リポジトリを使用する必要があります。
UserInfo サーブレットは、両方のリポジトリの情報を引き出してビジネスカードに追加します。
UserInfo サーブレットは、UserInfoConfig.xml という名前の構成ファイルと関連付けられています。
2 次リポジトリで使用可能なオプションは次のとおりです。
- LDAP ディレクトリ
- Lotus Domino ディレクトリ
- カスタム Lotus Notes データベース
これらの可能な組み合わせは次のとおりです。
1 次ストレージ/2 次ストレージ | Lotus Domino ディレクトリ | LDAP ディレクトリ | カスタム Lotus Notes データベース |
Lotus Domino ディレクトリ | 不可 | 可 | 可 |
LDAP ディレクトリ | 可 | 不可 | 可 |
それぞれのリポジトリはタイプが異なるため、特定のコードを使用して情報を引き出す必要があります。このコードは、「ブラック・ボックス」と呼ばれています。これは、基本的には、さまざまなタイプのリポジトリに対して動作する検索エンジンです。
ストレージは 3 種類あるため、Sametime には、ユーザー情報を検索するための次の 3 種類のブラック・ボックス (各種類のストレージに対して 1 つ) が用意されています。
- Lotus Notes - Lotus Domino ディレクトリの検索に使用
- LDAP - LDAP ディレクトリの検索に使用
- Notes_custom_db - カスタマイズされた Lotus Notes データベースの検索に使用
ユーザー情報サーブレット・アプリケーションについて
ビジネスカードは、Sametime クライアントのビジネスカード機能に吹き出し形式で表示する、ユーザー関連情報を必要とします。この情報は、Lotus Domino サーバー上で実行される HTTP サーブレットおよび Sametime サービスとして動作する、UserInfo アプリケーションにより取得されます。このサーブレットは、Lotus Domino Server の UserInfoConfig.xml、および管理者が更新内容を書き込んだローカルデータベースから構成パラメーターを読み取ります。
UserInfoConfig.xml ファイルはインストール時に生成され、インストール時にサーバーを LDAP と連携するよう構成した場合は、LDAP セクションを 1 つ含みます。Lotus Domino ディレクトリと連携するよう構成した場合は、Lotus Notes セクションを 1 つ含みます。UserInfoConfig.xml ファイルは、ユーザー情報のフィールドを含みます。また、ホストやポートのほか、Sametime と連携するように構成されたディレクトリからデータを取得する LDAP または Lotus Notes の「ブラック・ボックス」などのデータも含みます。
UserInfo コンポーネントは、デフォルトのブラック・ボックスの実装を 2 つ含みます。1 つは、Domino ディレクトリから詳細と写真を取得する Lotus Domino 用のブラック・ボックスです。もう 1 つは、LDAP ディレクトリから詳細と写真を取得する LDAP 用のブラック・ボックスです。追加構成なしの UserInfo サーブレットは、インストール時に構成された 1 つブラック・ボックスと連携します。Sametime では、複数の LDAP ホストからユーザー情報を取得することもできます。
UserInfo では、複数の種類のブラック・ボックスを有効化することにより、複数のデータ・リソースからデータを取得できます。UserInfoConfig.xml に最初に指定するブラック・ボックスは、Sametime サーバーと連携するように構成されたディレクトリと同じディレクトリからデータを取得するブラック・ボックスである必要があることに注意してください。クライアントは、サービスへの照会時にこのディレクトリから受け取った識別名 (DN) を使用します。したがって、検索対象の最初のブラック・ボックスは、識別名を含む必要があります。
UserInfo サーブレットが正しく機能しているかどうかを判別する即時テストとして、Web ブラウザーを介して UserInfo サーブレットに対して要求を送信することができます。要求のフォーマットは、次のとおりです。
http://[hostname]/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=[distinguished name]
注: [hostname] は、サーバーの実際の完全修飾インターネット・ホスト名のプレースホルダーです。[distinguished name] は、ユーザーの正規名です。
例:
Lotus Domino ディレクトリ:
http://sametime.ibm.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=SametimeUser/O=IBM
Active Directory:
http://sametime.ibm.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=SametimeUser,cn=users,dc=austin,dc=ibm,dc=com
TDS ディレクトリ:
http://sametime.ibm.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=uid=Sametimeuser,ou=Austin,o=IBM
このストリングを入力する際は、以下の点に注意してください。
- スペースがどこにも含まれていてはなりません。
- UserInfoServlet は、大/小文字が区別されます。UserinfoServlet、UserInfoservlet、userinfoservlet などは無効です。「UserInfoServlet」と正確に文字列を入力する必要があります。
- URL アドレスに単一引用符または二重引用符を使用しないでください。
「不明」エラーを受け取った場合は、スペルをチェックして、ディレクトリが検索可能および到達可能であること、およびユーザーが実際にディレクトリ内に存在していることを確認してください。それらすべてをチェックした後、トレースを有効にできます。詳しくは、Sametime のオンライン・インフォメーション・センターの「ビジネスカードのトラブルシューティング」を参照してください。
http://www.ibm.com/developerworks/lotus/documentation/sametime/
UserInfoConfig.xml の例
Lotus Domino ディレクトリとしてインストールされたサーバーの場合
(Lotus Domino) LDAP としてインストールされた 801 Sametime サーバーの場合
UserInfo サーブレットは、始動時に UserInfoConfig.xml を読み取り、どのソースのデータを表示するかを判別します。1 次リポジトリの代わりに 2 次リポジトリ内のフィールドを使用するには、単純に 2 次ストレージから取得される属性の値を削除します。Sametime の「管理」ページの「構成」セクション内の属性値 (「ビジネスカードのセットアップ」)(上述)。例外は、1 次リポジトリを 2 次リポジトリと関連付ける (リンクする) ために選択したフィールドです。このフィールドは、「CommonFieldName」として、両方の例で見られます。これに対して選択する属性には、各ユーザーに固有な値が含まれている必要があります。例えば、Lotus Domino ディレクトリ内の「インターネットアドレス」フィールドに対応した「電子メールアドレス」を選択するのは、適切なことです。
ビジネスカードで使用されるフィールドを変更した場合は、「連絡先」でそのユーザーを右クリックして「ユーザー情報の更新」を選択するとすぐに更新できます。
ビジネスカードの隅には矢印があります。この矢印を展開すると、追加情報および重複している可能性のある情報が表示されます。これは、「追加の属性 (Additonal Attributes)」セクションです。このセクションを再配列することはできませんが、リリース 8.5 では、plugin_customization.ini ファイル内のパラメーターを使用してこのセクションを非表示にできます。
最後に、現在作成中の以下の技術情報を Web で参照することをお勧めします。
1245560 Sametime: How does UserInfo Servlet and Blackboxes work?
1328398 ビジネスカードのトラブルシューティング